- イーサリアムクラシックって何?
- イーサリアムと何が違うの?
- 結局どっちが良いの?
- 今後や将来性は?
上記について回答します。
- イーサリアムとイーサリアムクラシックの概要ついて
- イーサリアムとイーサリアムクラシックの違い
- それぞれの今後や将来性
- イーサリアム・イーサリアムクラシックの買い方
イーサリアムとイーサリアムクラシックは、もともとは同一の仮想通貨「イーサリアム」でした。
しかし、The DAO事件という大きな事件をきっかけに2つの通貨(プラットフォーム)に分岐し、今ではそれぞれが別々の道を歩んでいます。
この記事では、イーサリアムとイーサリアムクラシックの概要や、分裂の経緯、それぞれの通貨の今後や将来性について解説していきます。
興味のある方はぜひご覧になってください。
目次
イーサリアム、イーサリアムクラシック(ETC)とは
引用元:Web illustrations by Storyset
イーサリアムとイーサリアムクラシックは、両者ともブロックチェーン技術を用いた、分散型アプリケーションを開発するためのプラットフォームの名称を指します。
ユーザはMacやiPhoneを使って、iOS上で構築されているアプリケーション(アプリ)を利用しています。
簡単に言うと、イーサリアムやイーサリアムクラシックは、iOSのようなプラットフォームにブロックチェーン技術を取り入れたものです。
また、イーサリアムは基軸トークンとして(仮想通貨)ETHを、イーサリアムクラシックは(仮想通貨)ETC発行しており、これらの仮想通貨も、それぞれに「イーサリアム」「イーサリアムクラシック」と呼ばれています。
なお、仮想通貨「ETH(イーサリアム)」の価値はプラットフォームであるイーサリアムの価値と、仮想通貨「ETC(イーサリアムクラシック)」の価値はプラットフォームであるイーサリアムクラシックの価値と比例するので、仮想通貨であるETHやETCはプラットフォーム自体の人気によって価格が変動します。
The DAO事件でイーサリアムから分裂したプラットフォーム
次にイーサリアムとイーサリアムクラシックの関係性について説明していきます。
国内の取引所でもイーサリアムとイーサリアムクラシックを目にすることがよくあり「イーサリアムとイーサリアムクラシックは名称が似ているから何かしらの関係性があるんじゃない?」と思う人も少なからずいるのではないでしょうか。
結論から言うと、イーサリアムクラシックはイーサリアムが分裂したものであり、もともとイーサリアムとイーサリアムクラシックは同じプラットフォームでした。
2016年にイーサリアムプラットフォームから当時で50億円相当にあたるイーサリアムが盗まれました。
原因はスマートコントラクトによって半自動で作動する自律分散型投資ファンド「THE DAO」の弱点をつかれたことにあります。
この事件をめぐり、その後の対応としての意見が以下の2つに分かれてしまいます。
- この問題に柔軟に対応する(=ブロックチェーンを改ざんして50億円相当の損害がなかったことにする)
- 非中央集権を重んじる(=ブロックチェーンの改ざんによる攻撃の無効化は許されない)
最終的にこの意見が交わることはなく、イーサリアムのハードフォーク(分裂)が起こりました。
- 問題に柔軟に対応する ⇒ イーサリアム(ETH)
- 非中央集権を重んじる ⇒ イーサリアムクラシック(ETC)
以上の理由によって、現在はイーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)が存在しています。
なお、2021年10月時点でのイーサリアム(ETH)の時価総額は市場全体で第2位、イーサリアムクラシック(ETC)は第26位と、どちらも需要が高い状態であることがわかります。(参考:CoinGecko)
スマートコントラクト機能を導入している
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で行われる取引(トランザクション)や契約など、外部からの情報をトリガーとして実行されるプログラムです。
イーサリアムやイーサリアムクラシックでは、このスマートコントラクトを取り入れることで、取引の全自動化を実現しています。
もちろん、プラットフォーム上で動作するアプリケーションもすべてが自動で動作しています。
【例:イーサリアム上で動作するプロジェクト「UniSwap」】
UniSwapは、イーサリアム上に構築されている「(分散型の)仮想通貨取引所」です。
このUniSwapは、以下のサービスを提供しています。
- 仮想通貨の取引/交換(スワップ)
- 保有資産(仮想通貨)を預けて利息をもらう(ステーキング)
上記を見るとUniSwapは、人の手よって運営される仮想通貨取引所や、銀行といった金融機関と同様のサービスを提供していることが分かります。
これらのサービスはすべて自動で実行されます。
スマートコントラクトは革命的な技術であり、これを取り入れることで以下のようなメリットがあります。
- 信頼性の向上
全てが自動で実行されるため、人の手による不正や改ざんを防止する観点から、信頼性が向上したと言えます
- 透明性の向上
スマートコントラクトの実行履歴はすべてがブロックチェーン上に記録され、この実行履歴はだれでも見ることができます。
- コストの低減
従来の金融取引では、信用できる「仲介者」の存在が必要不可欠でした。
しかし、あらかじめ作成されたプログラムによってすべてが自動化されたため、仲介料が不要となり、コストも低減しました。
イーサリアムクラシックとイーサリアムとの違い
引用元:Web illustrations by Storyset
ここまでは、イーサリアムとイーサリアムクラシックについての概要やそれぞれの関係性を説明してきましたが、ここからはイーサリアムとイーサリアムクラシックの違いについて説明していきます。
イーサリアムとイーサリアムクラシックでは、以下の点で異なる特徴があります。
- 権力の持ち方や対応の違い
- 通貨の発行条件の違い
- 取引の承認方法の違い
イーサリアムとイーサリアムクラシックは、以前は同じプラットフォームであっただけに現在も多くの共通点を持っています。
しかし時間がたつにごとに、それぞれが少しずつ別の方向にベクトルを向けているので、今後はさらに違いが出てくることも予測できます。
権力の持ち方や対応の違い
イーサリアムは非中央集権型のプラットフォームであるものの、非常な事態が発生した場合は、その事態に対処するための措置をとることがあります。(例:The DAO事件)
上記より、イーサリアムは実質的に非中央集権というより、中央集権の面を持っていると言えます。
それに対して、イーサリアムクラシックは完全な非中央集権型を目指しているため、たとえ非常な事態によりプラットフォームに被害が出たとしても、管理者は特別な処置を取らない傾向にあります。
【まとめ】
イーサリアム:中央集権よりの面があり、非常時に何かしらの措置をとる傾向がある
イーサリアムクラシック:非中央集権を重視しているため、ブロックチェーンには手を加えない傾向がある
通貨の発行条件の違い
次に、仮想通貨の「イーサリアム(ETH)」と「イーサリアムクラシック(ETC)」では、それぞれに発行条件が異なります。
まず、イーサリアム(ETH)は通貨の発行数に上限がありません。
そのため、イーサリアム(ETH)は今後もマイニングによって安定的に新規通貨が発行されていくことになります。
これに対してイーサリアムクラシック(ETC)には発行数に上限があり、約2億1,000万枚〜約2億3,000万枚しか発行されません。
さらに、500万ブロックが生成されるごとにマイニングでの新規発行量が半減する「半減期」が設けられていることから、通貨の価値が上がりやすくなっています。
【まとめ】
イーサリアム:通貨の発行数に上限がないため、今後も安定的に発行される
イーサリアムクラシック:通貨の発行数に上限があり、時間と共に新規発行数も減るため価値が上がりやすい
取引の承認方法の違い
イーサリアムとイーサリアムクラシックは、取引(トランザクション)の承認方式としてPoW(Proof of Work)を承認しています。
このPow(Proof of Workは、高性能なPCを必要とするうえ、PCが稼働するための消費電力も大きいため「環境に与える影響」が大きな問題となっています。
そこでイーサリアムは、新たな承認方式であるPoS(Proof of Stake)の導入を進めています。
Pow(Proof of Work)は、対象のプラットフォーム(イーサリアム)において、仮想i通貨を多く保持することで取引の承認権が与えられる承認方式であり、PoWで問題となっている「環境への影響」を緩和できる点で人気を集めています。
【承認方法のまとめ】
イーサリアム:PoW (Proof of Work) ⇒ PoS (Proof of Stake)
イーサリアムクラシック:PoW (Proof of Work)
迷ったらどっちを買うべき?それぞれの今後と将来性
引用元:Web illustrations by undraw
結論から言うと、迷ったらイーサリアムを買うことをおすすめします。
イーサリアムとイーサリアムクラシックでは、イーサリアムの方が圧倒的に普及しています。
具体的には、2021年10月時点でのイーサリアム(ETH)の時価総額は市場全体で第2位、イーサリアムクラシック(ETC)は第26位に位置しています。
(参考:CoinGecko)
さらに、イーサリアムクラシックは過去に51%攻撃というハッキング攻撃を何度か受けているため、セキュリティ面での不安要素があります。
- 51%攻撃とは?詳しくはこちらをクリック
51%攻撃とは、「過半数以上の承認能力」を持つ特定のグループによって行われる取引の不正操作のことを言います。
いきなりそんなことを言われても分からないという人もいるかと思うので、まずはイーサリアムクラシック上で行われる取引の仕組みを理解していきましょう。
イーサリアムクラシック上で取引が実行される際には、不正やミスを防ぐために第三者の承認が必要になります。
承認作業はマイナーと呼ばれる人たちによって行われ、この仕組みが機能することで取引の健全性を保たれています。
しかし、特定のグループが過半数以上のマイニング能力を有した場合、そのグループがプラットフォーム上での「取引の承認権」を独占してしまい、取引を好き勝手に操作できるようになってしまうのです。
この仕組みによって行われる取引の不正操作が51%攻撃と呼ばれています。
以上の理由から、迷ったらイーサリアムを選択するのが無難です。
イーサリアムについてもっと詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
イーサリアムとは? 特徴や今後、将来性をわかりやすく解説【仮想通貨】
続きを見る
イーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)が買える取引所
引用元:Web illustrations by undraw
イーサリアムやイーサリアムクラシックを扱っている取引所をご紹介します。
イーサリアム(ETH)は次の取引所で購入できます。
- Coincheck(コインチェック)
- GMOコイン
- DMM Bitcoin
- BITPoint
- bitFlyer(ビットフライヤー)
また、イーサリアムクラシック(ETC)は次の取引所で購入できます。
- Coincheck(コインチェック)
- DMM Bitcoin
- bitFlyer(ビットフライヤー)
※上記の取引所の一部は、「51%攻撃」が原因となる大規模な再編成の影響を懸念してイーサリアムクラシックの取引を一時的に停止しています。
まだ仮想通貨を売買したことがないという方は、仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。
仮想通貨取引は複数存在するので使いやすさや手数料を比較し、自分に取引所を選択してください。
個人的に、初心者向けでおすすめなのはコインチェックです。
コインチェックは取引しやすく、チャートも見やすいうえ、マネックスグループの傘下となっているためセキュリティも万全です。
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口座開設が完了したらイーサリアムを購入してみましょう。
コインチェックへの入金・売買方法に関しては次の動画を参考にしてください。※売買に当たって、取引所と販売所がありますが、初心者向けは販売所、慣れてきたら取引所での取引をお奨めします。
以上でこの記事は終了となります。
ご回覧いただきありがとうございました。