「仮想通貨を買ってみたいけど、取引所と販売所のどちらで購入すればいいのかわからない」と思ったことはありませんか?
実は、『販売所』で取引するのと『取引所』で取引するのとでは、取引時の損失額が大きく変わってきます。.
僕も仮想通貨取引を始めて最初につまずいた点なので、初心者の方にも分かりやすく解説していきたいと思います。(^^)
販売所と取引所の違い
引用元:Web illustrations by Storyset
販売所と取引所の一番の違いは取引する相手です。
【取引所】
取引所では、取引の相手が取引所を利用している一般ユーザになります。
サービスに登録しているユーザと取引するため、株の取り引きと同じように「成行注文」や「指値/逆指値注文」で発注します。
取引所で仮想通貨を購入したいユーザと、売却したいユーザが、共に注文を発注し、互いの発注条件がマッチした際に取引が成立します。
ちょっと難しそうに聞こえるかもしれませんが、仕組みは単純です。実際に「成行注文」なんかは、販売所で購入するのと同じくらい簡単にできます。
詳しくは取引所の特徴で解説します。
【販売所】
販売所では、取引の相手が仮想通貨取引所(業者)になります。
販売所では、仮想通貨取引所が設定している値段(値動きによって変動)で通貨を購入します。
希望する取引価格を指定しなくても取引できるため、簡単に取引することができますが、この『仮想通貨取引所が設定している値段』は実際の通貨の価値に比べて割高/割安で設定されています。
上記の理由から、販売所での取引する場合は、購入価格と売却価格との間に差額が発生し、その差分が取引時に損失となってしまいます。
※この差分をスプレッドといいます。スプレッドに関しては、販売所の特徴で詳しく説明します。
取引所の特徴
[GMOコインの取引所画面]
まず、GMOコインのサービスを通して取引所の特徴を説明していきます。
※上の画面では、左から板画面、成行画面、指値/逆指値画面を表示しています。
取引所では、『成行』と『指値/逆指値』のいずれかで取引を行います。
成行注文
成行注文は、すぐに取引を成立させたい場合に利用します。
簡単な流れ
- 「買 or 売」を選択
- 「取引数量」を決定
- 「注文」する
成行注文では価格を指定しません。
そのため、成行注文は指値/逆指値注文に比べて、比較的短時間で取引が成立しやすいです。
また、買い注文の場合は最も安く発注されている注文に対して、売り注文であれば最も高く発注されている注文に対して約定が成立します。
例として、右の状況下で成行注文を行ってみます。ビットコインの価格が[3.712.632円/1BTC]のタイミングで 【[成行] 0.09BTC の買】 の注文を出します。
約定!
- 支払:3.712.611 円 × 0.09 = 334,135 円
- 受取:0.09 BTC
【まとめ】
成行注文は、取引したいタイミングで取引でき、板の最高値/最安値の注文に対して制約する。
指値/逆指値注文
指値/逆指値注文は、希望する売買価格で取引を成立させたい場合に利用します。
簡単な流れ
- 「買 or 売」を選択
- 「取引数量」を決定
- 「指値 or 逆指値」を選択
- 「希望の売買価格」を決定
- 「注文」する
指値/逆指値注文では、希望する売買価格を指定して注文を発注します。そのため、指定した売買価格の売り/買い注文が発注されたタイミングで取引が約定します。
例として、右の状況下で指値注文を行ってみます。【[指値] 指定価格:3.711.540 円 取引数量:0.09BTC の買】の注文を出します。
約定!
- 支払:3.711.540 円 × 0.05 = 185,577 円
- 受取:0.05 BTC
注意: 希望価格の売り/買い注文が発注されなければ、売買は不成立となってしまいます。また、成行注文と指値/逆指値注文では、前者が優先的に取引されるため、たとえ希望価格の売り/買い注文が発注されても、取引が成立しない可能性もあります。
【まとめ】
指値/逆指値注文は、希望する売買価格で取引でき、指定価格の注文が発注されたタイミングで制約する。
取引所のメリット
取引所での取引は、スプレッドによる損失を極わずかにとどめることができます。
また、すぐに取引を成立させたい場合は「成行注文」、希望する価格で取引したい場合は「指値/逆指値注文」と、柔軟に発注できる点も取引所の大きなメリットです。
取引所のデメリット
取引所でのデメリットとして、取引の操作が販売所と比べて難しいことが挙げられます。
「成行注文」や「指値注文」なども、慣れていない人が発注するとなると少し緊張しますよね。
初めて発注する場合は、少額から試してみるのがいいかと思います。
やってみたら意外と簡単にできます!( ´∀` )
また「注指値/逆指値注文」では、取引の成立に時間がかかるうえ、希望する価格の売却/購入注文が発注されない場合は取引が成立しないこともあるので、その点はご注意ください。
販売所の特徴
[GMOコインの販売所画面]
次に販売所について説明していきます。
※上の画面では、左から販売所の注文画面、板画面(取引所)を表示しています。
販売所では、次の手順で取引します。
簡単な流れ
- 「買 or 売」を選択
- 「取引金額」を決定
- 「注文」する
下の画像は、実際のGMOコインの『販売所』画面(2021年7月時点のもの)です。
販売所の画面では、『購入価格』と『売却価格』が提示されています。
ちなみに、現状での1BTCの価格は3.712.632 円です。
勘のいい人は「ん?」と思いましたよね?
前述でも触れましたが、この『購入価格』や『売却価格』は、実際のBTCの価格に比べて割高/割安 で設定されています。
ちなみに、右の販売所の画像では
1BTCの『購入価格』が3.764.066円で、
『売却価格』が3.656.468円で設定されています。
上記のような『購入価格』と『売却価格』の価格の差はスプレッドといい、差額が大きければ大きいほど取引においてマイナスとなります。
※厳密にいうと、取引所での取引でもスプレッドは発生します。しかし、販売所に比べて極わずかのものであるため、取引所では、スプレッドについてそこまで気にする必要はありません。
スプレッドが発生する理由
販売所では、仮想通貨取引所が仕入れた仮想通貨が取引されています。
売買の対象となる仮想通貨はすべて仮想通貨取引所の保有する資産のため、運営側は取引における売値と買値を自在に設定することができ、取引で発生した差額(スプレッド)を収益としています。
販売所のメリット
販売所のメリットは簡単に取引ができることです。
売買価格があらかじめ設定されているため、誰もが簡単に取引できるようになっています。
また、すぐに仮想通貨を売買できることも販売所のメリットの一部です。
販売所のデメリット
販売所のデメリットは、スプレッドによる損失が発生することです。
※スプレッドは各取引所ごとに異なります。
まとめ
ここまで、取引所と販売所の違いや特徴を記載してきましたが、個人的には取引所での取引をお奨めします。
販売所での取引はスプレッドによる損失は小さくはありません。
取引所での取引は、最初は少し難しいかもしれませんが、慣れればとても簡単に取引することができるようになります。
以上でこの記事は終わりとなります。
ありがとうございました。